大規模修繕工事の主な流れ

大規模修繕工事では規模が小さめな建物でも数か月、規模が大きい建物では1年以上にわたり工事をおこなうこともあります。工事の中には振動や騒音が発生せざるを得ないものもありますが、どのような工事がおこなわれているかを居住者様にもご理解いただくことで、スムーズに工事を進めていきたいと考えています。ここでは大規模修繕工事として一般的におこなわれる主な工事内容をご紹介します。

共通仮設工事

足場仮設工事

シーリング工事

下地補修工事

タイル補修工事

外壁高圧洗浄工事

内外壁塗装工事

鉄部塗装工事

屋上防水工事

バルコニーほか
防水工事

共通仮設工事 

共通仮設工事とは、大規模修繕工事を進める上で各種工事に共通して使用される仮設物を設置する工事で、現場事務所・作業員詰所・資材置場・トイレ・シンク・水道設備・電気設備・廃材コンテナなどをいいます。

POINT

仮設物を設置する際には建物ごとに設置場所の検討をおこないます。場合によっては駐車車両を外部駐車場に移動していただく必要が発生する場合もあります。お客様のご協力が必要となる場合は、早期にお客様にご案内・ご説明ができるように取り組んでいます。

足場仮設工事

足場仮設工事とは、外壁などの普段は手が届かない箇所の修繕・補修作業をするために足場を仮設する工事で、現在では鋼製(鉄製)の枠組み足場を設置するのが一般的です。足場の設置が完了すると、落下防止と材料飛散防止のために足場の外側を透過性のあるメッシュシートで覆います。また、足場と建物の間にもネットを設置することで、作業員が使用する資材や工事が下層部に落下することを防ぎます。居住者様が利用されるエリアには看板なども設置して工事期間中の安全に配慮しています。

POINT

足場仮設工事期間中は、足場を「壁つなぎ」というもので建物に固定しますが、その際、外壁に穴をあけるため非常に大きな工事音が発生すると同時に、足場材のぶつかる金属音も発生します。また、期間中は資材を積んだトラックが敷地内へ出入りしますので、安全通路の確保に注意を払います。大きな音・振動が発生する工事ですので事前に居住者の皆様への周知をしています。

シーリング工事

シーリング工事は、外壁目地・サッシ廻り・建具廻り等、各部位からの水の侵入・空気の通過を防止するためにおこなう工事です。既存のシーリング材を撤去し、新しく充てんするシーリング材により水密性・気密性を確保して漏水を防ぐことを目的としています。塗装面やタイル面など基盤に適したシーリング材を選定することで品質管理をしています。 

POINT

シーリング材(ゴム状のもの)は、充てんされてから完全に硬化するまで約24時間の時間を必要とするため、施工箇所への接触を避けなればなりません。そのため、事前に施工箇所をできる限り詳細にお知らせすると共に、触れてしまう可能性がある場合は施工箇所に貼り紙などで注意を呼び掛けるなどをしています。

下地補修工事 

下地補修工事は、建物本体(躯体)のひび割れ・鉄筋爆裂・欠損部・浮きなどを補修する工事で、建物保護のためにとても重要な工事です。下地補修後に行う「塗装工事」「防水工事」の仕上がりにも影響するため、施工管理に特に重点をおいています。

POINT

足場仮設工事同様に、建物本体を斫る・削る・穴をあける・叩いたりするため、音や埃が発生します。特にバルコニー内の作業については、洗濯物干しへの影響が出るため、工事用掲示板などを活用して皆様へのご協力周知を実施しています。

タイル補修工事

劣化箇所の見落としが内容に事前に入念な打診調査をおこない、タイルの欠損や浮きなど劣化箇所の状態によって補修工事をおこないます。劣化状況にあわせてエポキシ樹脂の接着剤の注入またはタイルの張替えによる補修をおこないます。タイルの落下が発生した場合、物品の破損のみでなく人体へのケガなど重大事故にも繋がります。安全性と美観向上の両方で大切な工事となります。

POINT

タイルは長年にわたり風や雨にさらされているため、浮きやひび割れが発生していることは少なくありません。法令(定期報告制度)でも打診調査の必要性が定められており、タイル張り等の外壁の劣化・損傷調査は、竣工10年後、もしくは外壁改修工事を行って10年を経過した建物に対し3年以内に行い、その調査結果を特定行政庁へ報告することが義務付けられています。また、新築時から期間が経過すると風・雨・紫外線等に長期間さらされたことによりタイルの色合いが変化してきます。タイル張替え後に美観を維持するためには現状のタイルと同等のタイルを作り直すことが多いですがこれには時間がかかるため、早い段階からタイル作成の検討をすることが大切です。

外壁高圧洗浄工事

外壁高圧洗浄工事は、外壁を高圧水(1cm角あたり120~150kgの水圧)によって洗浄することで、長年の汚れを落として塗装材や防水材の密着を高める目的でおこないます。外壁の状態によっては、現状の塗膜を落とすために圧力を上げたり温水を使用する場合もあります。

POINT

高圧水をあてることによりサッシ廻りから室内へ浸水する場合もあるため、事前にサッシの下に雑巾やタオルなどをあててくださいとお願いをさせていただく場合もあります。また、外壁全体を洗浄するためバルコニーの使用はできなくなりますが、作業日数としては長くても2日程度です。

内外壁塗装工事

内外壁塗装工事は、建物外壁や廊下・階段内壁に塗料を塗り重ねることにより、雨水や汚れ等から建物本体(躯体)を保護するという重要な役割と同時に、新築当時の色合いに美観を復元したり、新しい色合いで塗り替えることによって建物の表情を生まれ変わらせるという目的でおこなう工事です。耐候性・耐汚染性を重視した材料が増えてきており、種類も豊富であることから、塗装仕様(どのような工程でどのような材料を使用するのか等)が最適となるように選択し、忠実に施工しています。

POINT

内外壁塗装工事において居住者の皆様にとって大きなポイントとなるのが「バルコニー使用制限」です。バルコニー側の塗装工事期間中は、サッシ窓などを完全に養生する(塗料などで汚れないようにビニールで覆う)ため、バルコニーへの出入りができなくなります。原則、月曜に工事を開始して土曜には開放できるように、極力皆様にご負担をかけない工程を組むようにしています。材料は主に水性塗料を使用しますが、どうしても臭いは発生しますので反対側(バルコニー塗装時は廊下側)は換気ができる状態にしていただくように事前にアナウンスをしています。

鉄部塗装工事

鉄部塗装工事は最も頻繁に修繕やメンテナンスが必要な工事です。建物内の「鉄」でできているものに対してその耐久性向上のためにおこなう工事であり、「錆止め」が最大の目的となります。小さな錆であればすぐに大きな問題になることはありませんが、錆が拡がることで腐食がはじまり、そのままにすると穴が空くなど交換が必要な状態になる可能性があります。

POINT

まずは鉄部の塗膜劣化の段階チェックをします。劣化状況に合わせてケレン(錆落とし)~錆止め(下塗り)~中塗り~上塗り(仕上げ)という4工程を経て完成となります。特に重要なのはケレン(錆止め)となり、耐久性に一番影響がでる作業となります。錆・腐食の進行を遅らせることが目的で、塗装前に工具によってしっかりと目荒し(ケレン)を行うことが重要です。

劣化度:低

塗装の艶がなくなり、塗装色が褪せてくる

劣化度:中

塗装部を触ったときに粉がつく「チョーキング」が発生する
※チョーキング=雨や紫外線などにより塗料の合成樹脂が分解されて粉状になる現象です。チョーキングを放置すると塗膜がひび割れたり錆が発生する原因となります

劣化度:高

ひび割れや塗膜が剥がれている
塗膜がひび割れや剥がれを起こすことで鉄部分が露出してしまい、空気や水と触れることによって錆が発生していきます

屋上防水工事

屋上防水工事とは、平らな屋上部分に防水層を形成し、その防水層によって建物を漏水から守り、建物の耐久性を向上させる目的でおこなう工事です。防水材でコンクリートを保護することで、コンクリート内部への水の侵入を防ぎ、劣化を防止することができます。劣化が進むことで水が内部に至るとコンクリートは中性化してしまい、鉄筋に錆が生じます。そうなると建物の強度が弱っていきますので防水工事はとても重要な工事となります。

POINT

防水工事は、漏水が確認されてからの修繕ではコストもかさみがちとなるため、定期的なチェックとメンテナンスで健全な状態を維持していくことが大切です。防水工事には種類がありますので、既存防水の状態、劣化状況、ご予算を含めて最適なものを選択することが重要です。

●ウレタン防水

防水工事の中でもスタンダードな方法です。防水層が軽いため建物への負担も少なく、また、シームレスな見た目にできることもメリットです。

●アスファルトシート防水

マンションの屋上をはじめ、ビルや一般住宅でも平面上の屋根で多く採用されています。合成繊維不織布をアスファルトに混合した防水シートと屋上の下地と熱で密着させることで耐久性に優れた防水層となります。

●FRP防水

FRPとは繊維強化プラスチックのことで、軽量かつ強靭な防水層が特徴です。ポリエステル樹脂を塗布してからガラスマットを張り付け、防水用ポリエステル樹脂を染み込ませて硬化させます。

●塩ビシート防水

耐久性・耐摩耗性があることと、既存シートの上からそのまま塩ビシートをかぶせて使用することも可能であり、低コスト・短期間で施工できることが特徴です。

バルコニーほか防水工事 

バルコニーエリアの工事として最後におこなう工事がバルコニー床防水工事となります。雨水等による漏水防止を目的として、建物の最低条件である生活環境を守るという面でも躯体補修工事と同じようにとても重要な工事となります。バルコニーの防水工事にも種類があり、ウレタン塗膜防水や塩ビシートを張り付ける工法があります。ウレタン塗膜防水工法は安価であることが特徴ですが、最近では床面には美観を考慮して塩ビシートを張り、立ち上がり部などにはウレタン塗膜防水とする複合防水も多く採用されています。その他、廊下や外部階段なども防水工事の対象となりますが、特に廊下では防水性能のみでなくデザインも大切にされるお客様が多く、豊富なデザインの中から好みの塩ビシートを貼り付けされるお客様が増えています。

POINT

内外壁塗装工事と同様にバルコニー床防水工事においても「バルコニー使用制限」が発生します。バルコニーへの出入りはできなくなりますが、サッシ窓の開閉は可能となります(溶剤系の材料を使用することもあり、その場合はかなり強いシンナー臭がでますので注意いただいています)。バルコニー床防水工事も原則月曜に開始し、土曜には開放できるように、極力皆様にご負担をかけない工程を組むようにしています。 

お客様ごとに最適なプラン
ご提案します

大規模修繕工事は様々な工種の工事をおこないます。ヨコソーではお客様の建物の劣化状況やご予算によって、今すべき工事内容と計画性をもった上で先延ばしにする工事内容の検討(お客様の状況を判断した上で今回はしない工事を決める)などをおこなってまいります。ご不安なこと、分からないことも含めて、お客様からの大規模修繕工事に関するお問合せに向き合っています。

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